アトリエ苗主宰:フルイミエコ
(日本臨床美術協会認定
臨床美術士2級)
小さいときから絵を描くことが大好き。美術は私が一番長く続けていて、興味と関心が尽きないものです。そのうちに描いている私自身が、描く事で変化していることに気がつくようになりました。アートを通じて思いがけない自分に出会う体験が、気持ちをリラックスさせたり、ストレスの発散や心の安定につながっていきます。
2005年に臨床美術を知り、一般には効能の立証が難しいとされる芸術療法の分野で、秀でた実践を積まれていることに感銘を受けて夢中で学びました。臨床美術は制作に寄り添う臨床美術士の存在と、絵を描く事に苦手意識のある方でも楽しんでいただけるように考案されたアートプログラムによって、どなたにでも密度の高い制作体験をして頂けます。その内容の充実が子どもやメンタルケアの分野でも注目を集めています。
私の母も認知症ですが、介護をされているご家族の多くには、一言では言い表せないたいへんな面があると想像します。臨床美術は認知症の方の潜在能力、持っておられる力をアートを通じて引き出していこうとするものです。時には新たな一面を感じさせてくれる作品、その方が心から楽しまれるような充実した時間の過ごし方が、ご本人はもちろん、ご家族にも、喜びや安息を感じさせるものとなればと思いますし、そのお手伝いができるのであれば幸いです。
描く喜びが、全ての人に開かれた当たり前の楽しみのひとつになること。それが私の夢です。臨床美術を通じて、より良い世界を求めていきたいと思います。
1968年 | 大阪生まれ。画家。 |
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1992年 | 京都市立芸術大学 大学院美術研究科修了 京都、大阪、東京などを中心に個展での油彩作品発表を行う。御池画廊(京都)、T-BOXギャラリー(東京)、新生堂(東京)など。 手のひらに平和メッセージの絵を描き広げる活動Peace Hand Project(1993~2000年)、京都の廃校になった小学校を芸術センターにする目的で子ども達とのワークショップ(1992~2002年)などに取り組む。 |
1994年 | 京都橘中学高等学校に美術講師として勤務。 |
2006年 | 京都を中心に関西での臨床美術の普及を目的として、京都<臨床美術>をすすめる会をに設立し代表を務める。 |
2008年 | 10年続けた子どものための絵画造形教室の経験をふまえ、臨床美術による美術制作を行う「アトリエ苗」 を西京区桂坂にて開設。 子ども、大人、発達支援を要する子ども達のクラスを開講。 |
2009年 | 京都府立医科大学附属病院神経内科の協力のもと開催されている、認知症の方とご家族の為の「脳いきいきアート」講座(主催・すすめる会)でメインを担当。 |
2012年 | 烏丸北大路にアトリエ苗北大路を開設。アートを通じてリラックスし、新鮮な発見をすることが、ストレスの発散や心の安定につながっていく事を提唱し、アート&ヘルスケアをキーワードに大人の為のアトリエ苗の活動を新しく展開する。 内閣府認証NPO 日本臨床美術協会認定 臨床美術士2級 同協会会員、同協会認定アート塾講師 臨床美術学会会員 高校美術専修教員免許、中学校美術専修教員免許 花園大学社会福祉学部社会福祉学科非常勤講師 |
講演会講師活動
2008年 | 京都橘大学看護福祉学科公開講座講師 演題「描くことによる癒し~心を解放する美術~」 |
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2010年 | 高槻市教育委員会保健大会講師 演題「描くことによる癒し」 |
2011年 | 京都市立芸術大学 美術教育研究会研究大会講師 演題「認知症高齢者を対象とした臨床美術の実践」 |
2012年 | 大阪府立高等学校第1学区養護教諭研究会講師 演題「描くことによる解放」 守口市学校保健研究大会講師 演題「描くことによる癒し」 全京都美術工芸教育研究会 第1回総会研修会講師「絵は誰でも描ける~臨床美術の実践について」 ワークショップ「人参のネガポジ画」 |
装幀表紙に作品を使用していただいた書籍
「気晴らしの発見」山村修著 (新潮文庫) |
「ケアが町にやってきた~医療的ケアガイドブック」 江川文誠・山田章弘・加藤洋子 編著(クリエイツかもがわ)他 |